11月3日キュリー研究所初出勤

  
 


 事務手続き、ネットの接続などに手間取ったが、初日から同僚の助けを得ながらも直ちに実験準備を始めた。この時頂いた机は元キュリー夫人書斎、所長室の上の階で、向かいの部屋にはノーベル物理学賞を単独受賞したフランスの英雄、ピエール=ジル・ド・ジェンヌ先生がおられた。(写真:オフィス風景)
 

戦前湯浅先生は職場帰りにシャンゼリゼ劇場でジャック・ティボーのリサイタルを聴かれたとのエッセイを残していた。戦前はチッコリーニが主に伴奏されていたそうなので、その時の伴奏もチッコリーニだったかもしれない。チッコリーニのソロリサイタルは後日シャンゼリゼ劇場やシャトレ劇場、サル・プレイエルなどで聴く機会に恵まれた。近衛子(近衛文麿子爵)の指揮する越天楽(おそらく近衛子による編曲)もシャンゼリゼ劇場で聴いたそうである。当時のパリに住んでみたかったものだ。

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